医薬品の品質管理と標準物質~ワーキングスタンダードと二次標準物質~

医薬品の品質管理と標準物質~ワーキングスタンダードと二次標準物質~

なぜ医薬品の品質管理において標準物質選びは重要なのか?

医薬品の品質管理において、物質のモノサシの役割をする標準物質は重要です。もしも、モノサシの目盛りが毎回違っていたら、そのモノサシで測った分析結果は信用できません。医薬品の品質管理を行う上で、薬の活性成分や不純物の値が本来の値から外れてしまうことは、その先のお客様にとってあってはならないことです。そのため、信頼できるモノサシとなる標準物質を適切に選択する必要があります。

標準物質の品質グレードと各国薬局方標準品

標準物質を選択するポイントの一つは、品質グレードです。医薬品の品質管理において、標準物質の品質ピラミッドの頂点に位置するのは、皆さんもよくご存じの各国薬局方標準品です。例えば、米国では米国薬局方“USP”標準品、ヨーロッパでは欧州薬局方“EP”標準品、そして日本では日本薬局方“JP”標準品です。

薬局方標準品は一次標準ともよばれます。最高水準の規格として権威あるものとみなされており、その値はリファレンスや比較なしに受け入れられます。そのため、薬局方標準品を使用すれば、妥当性を問われることはありません。

薬局方標準品は、特定のモノグラフ(医薬品各条)の要求事項を満たすように設計されています。モノグラフには、指定された薬局方標準品をどのような用途で使用するのか、その使用方法等についても、明確に記載されています。そのため、分析を行う技術者は、特定のモノグラフのもとで使用する際に規格が期待通りに動作するという保証を得ることができるのです。

ワーキングスタンダードとは?

薬局方標準品は多くの場合、メソッドバリデーションや機器の校正などの重要なアプリケーションを行う際に使用されていると思います。しかし、日常的で重要度の低いアプリケーションに高額な薬局方標準品を使うことはコスト負担となります。そこで、一次標準である薬局方標準品に加えて、二次標準物質ともよばれる独自の作業標準(ワーキングスタンダード)を事前に準備することもあるのではないでしょうか?

ワーキングスタンダードは多くの場合、自身でその標準物質を特徴づけます。さらに、トレーサビリティーを確保するために、関連する一次標準がある場合には、それと照らし合わせて確認する必要があります。こうして作成したワーキングスタンダードを使用して、ラボの技術者は日々の作業で使用するためのさらなるストック溶液を準備することができます。

ワーキングスタンダードは本当にコスト削減になっているのか?

ワーキングスタンダードを用意するといった社内での標準物質のアプローチは通常コストを抑えるために行われていますが、必ずしも費用対効果が高いとは限りません。

なぜなら、信頼性を確保できる高品質のワーキングスタンダードを効果的に活用するためには、さまざまな確認や検討が必要となるからです。候補となる物質の特性評価だけでなく、一次標準へのトレーサビリティーの確認、保証に関する文書の発行、維持、安定性の確認、さらには汚染を最小限に抑える方法や材料を梱包するための容器の検討など……。もしかしたら、標準物質専門の担当またはチームが必要となるかもしれません。

コスト・手間・時間を抑えるSupelcoブランドの二次標準物質

ワーキングスタンダードの作成の手間や時間を抑えるため、分析用製品ブランドであるSupelcoでは、各国薬局方にトレーサブルな医薬品二次標準物質を提供しています。

Supelcoの二次標準物質は、均質性、安定性、不確かさについて評価され、ISO 17034にもとづき製造された認証標準物質(CRM)です。この二次標準物質が特にユニークな点は、トレーサビリティーです。SI 単位にトレーサブルなだけでなく、入手可能な薬局方標準品がある場合には薬局方標準品へのトレーサビリティも確認しています。

社内で作成するワーキングスタンダードと比較すると、このように事前に準備されている標準物質を利用することで大幅な時間の節約になり、標準物質の全体的な精度と一貫性を向上させることを可能とします。

<無料PDFダウンロード>各国薬局方にトレーサブルな二次標準物質 Vol.3

Supelcoが提供する2000を超える二次標準物質の製品ラインナップは、以下のPDFでご覧いただけます。

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私たちは薬局方標準物質や不純物(Related Compound, Impurity)の二次標準物質のポートフォリオを拡大しています。ご提案やニーズがあれば、お気軽にお問い合わせください。

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